しょうもない24歳独身

 

 従姉が結婚します。

 5歳年上ですから、今年30歳になる従姉が結婚するとのことで、祖母を筆頭に、父も母も姉も、大盛り上がりのようです。喜ばしいことですね。

 従姉は、叔母さんを亡くしてからずっと、家族が欲しいと言っていました。叔母はとても立派な人で、教師として働き、1人で家庭を支え、ギャンブル三昧の叔父を支えていました。

 従姉も現在は小学校の教師となり、子どもたちがかわいいとしきりに言っていましたから、姪か甥が誕生するのも遠くはないと思います。

 いつの日か、キティちゃんのぬいぐるみを片手に実家に戻る日が来るのかもしれません。くまのぬいぐるみかもしれないですね。

 伯父が昔、私に買ってくれた大きなくまのぬいぐるみと同じようなものを、私も未来の姪か甥に買っていくのかもしれません。

 

 くまをくれた伯父は今どこで何をしているのでしょう。

 遺産相続戦争に白旗を揚げ、長年勤めた会社をクビになり、お見合いの末に同棲した女性のアパートからパンツ一丁で追い出され、十二指腸潰瘍に苛まれていた伯父は、どこへ行ってしまったんでしょう。

 優しくていつもニコニコしていて、受験のときにはお守りをくれた伯父のことが好きでした。私が将来なりたい職業について話をしても、笑わないでいてくれました。現実を突きつけて糾弾したりはしませんでした。

 いつも祖母にお金をもらいに来て父に怒鳴られていましたが、お正月あたりにはひょっこり戻ってくるのかもしれません。

 実家ではさっぱり愛想のない私にも、お年玉をくれる伯父は聖人のようにも見えていました。子どもらしい愛嬌もない子どもにお金をくれる大人ってすごいですね。

 幼い私の、要領を得ない話を延々と辛抱強く聞いてくれるところが好きでした。

  今となってはどれが良くて、どれが本当かわかりませんが、私は好きでしたし、糾弾してくると感じた父と母の言葉も私のための言葉だったと思います。

 

 さて、姉はいつ結婚するのでしょう。

 私はあまり姉のことを知らないので、お相手がいるのかも分かりませんが、姉が結婚すれば何となく色々なことが落ち着くような気がします。根拠がないことなので気がするだけですが。

 

 普段からポンコツですが、家族が絡んでくるとより一層アホになるのをどうにかしたいです。

 言葉が出てこないって怖いですね。顔面偏差値も低く、取り立てて長所もない私がまともにするには口と体を動かすしかないのですが、無言不実行ってかんじで陰鬱です。

 裏も表もクソも、全部吉尾ですボケナスと癇癪起こしそうになるので、これだから私は色々なものから脱出できないのでしょう。思春期は10代だけで充分です。

 バナナ与えとけってかんじですが、しょうもない話、バナナ苦手です。